2017年6月25日 「御子イエスの死」 (マルコによる福音書15:33〜41) |
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今週の御言葉 「三時にイエスは大声で叫ばれた。『エロイ、エロイ、レマ、サバクタニ。』 これは、『わが神、わが神、なぜわたしをお見捨てになったのですか』という意味である。」 (マルコによる福音書15:34) |
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「わが神」という主なる神への呼びかけが二回、繰り返されています。 二回呼びかけるということは、それほどまでに危機的な状況に陥っていることをあらわしています。 二回呼びかけないではいられない状況におかれていることを意味しています。 この叫びは確かに神に見捨てられたような状況に陥った者の叫びです。 絶望の叫びと言ってもよいほどです。 ところが、主イエスは、このような絶望の極みとも言える十字架の上で、 なおも「わが神、わが神」と二回、主なる神に親しみを込めて呼びかけることができたと 考えることもできます。 「わが神」と二回繰り返して呼びかけることができるほど、主イエスは、主なる神と親しい 関係ができていることをあらわしています。どのような状況の中にあっても主なる神が共に いてくださるという確信がなければ、絶望的な状況の中で「わが神、わが神」と呼びかける ことはできません。逆説のような言い方になりますが、主なる神は、神に見捨てられたような 絶望の状況の中にあってもなお必ず共にいて下さいます。主イエスには、この確信があったから こそ、「わが神、わが神」と呼びかけることができました。 |
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江古田教会牧師 浅野正紀 |